母は、週に2回、訪問入浴のサービスを受けています。
訪問入浴のサービスは、バスタブを部屋に持ち込んで、そこでお湯をためて
母をお風呂に入れてくれます。
看護師さん1人、介護士さん2人の3人のチーム。
役割分担ができていて、てきぱきと、30分くらいで、
すべての動きを終えて帰って行かれます。
毎回、入浴剤を4〜5種類持って来られ、
「きょうは、何にされますか?」と、母に選ばせてくれます。
きょうは、母は「もも」と答えました。
色はピンク、香りは、人工的な香料の香りが強くて、
「これ、ほんとにももかな?」と、介護士さんもあれ?と思うくらい。
ももっぽくなかったんです。
「子どものときの駄菓子も、フルーツの味とかって、たいてい
人工の香料の味で、なんか、どれも似たような味だったりしましたよね」
私が、弁解のようなコメントをしました。
その続きで、介護士さんは、母に、
「○○さん(母のこと)は、どんな駄菓子が好きだったんですか?」と聞かれました。
母は、「子どもの頃、駄菓子がなかった・・」と答えました。
戦争中だから。
野菜とか、がんばってくだものとかだったよう。
それから、なんか、父と母の若い頃の話になり、
「どんなデートをされていましたか」と、質問されました。
母は、もごもごしていたので、私が母から聞いていたエピソードを話しました。
「2人で映画を見に行ったそうですが、父は途中から寝たそうで。
それ以後、父とは、映画は見に行ってないとか・・・」
「何の映画だったのですか?」と介護士さんに尋ねられたけれど、
母は思い出せなかったようで。
「そのときかどうかはわからないけど、母は当時スターだった
ジェームス・ディーンの『エデンの東』とか見ていたらしいですよ。
20代の若さで亡くなったらしいですけど。母達の世代の、
アイドルスターだったみたいです。。」と私が答えました。
すると、介護士さん、「ジェームス・ディーンを10とすると、
お父さんは、何点ぐらいですか?」と聞かれ、
母は、「7点」と答えました。
みんな、「わー!高得点!」とびっくり。
私も4点ぐらいかと思っていたので。
その場に不在だった父には、まだ伝えていないな。。。