介護+αの日々

進行性核上性麻痺と診断された母の介護日記+日々のこと。

きょうの会話

きょうは、13時前に実家へ。

13時から言語のリハビリがあり、16時から訪問入浴がある日です。

 

言語のリハビリでは、最近歌っている春のうたを披露。

「春よ来い」「春の小川」「朧月夜」を歌い、そして先生の提案で

「春が来た」を歌いました。

 

外は曇りや小雨の天気だったけど、

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エアコンが効いた部屋で春の歌を歌って。

楽しい時間でした。

 

母は先生に支えられベッドに座り歌を歌い、けっこう疲れた様子で、

途中で先生に「寝たい」とストレートに申し出ました。

 

終了時間間際だったので、先生はそのままベッドに寝かしつけてくださいました。

 

それからお風呂の時間まで、母はほとんどベッドにいました。

そこで、私がそばについていたのですが、母は、

「右手を出したい」と言います。

布団から出してしばらくすると、冷たくなってくるので、

「冷えたから布団の中に入れよー」と母の手を布団にしまいます。

 

すると、またすぐに、母は今度は、自分で右手を布団から出します。

「出すと手が冷たくなるよ。なんで、右手を出したいと?」と聞くと母は、

「さじを持たないかんから」と答えました。

 

え?なんて?

ちょっと衝撃です。

胃ろうにして、ほぼ食べることができなくなっている母。

食べるにしても、プリンとか、パンの中身のクリームとかをスプーンで2、3口、

わずかな量しか食べることができません。

 

それもほとんどは、自分でスプーンを持って食べるのではなく、

私や父がスプーンで口に運んでいるのですが。

 

でも、たまーに、月に一度か二度くらい、ほんとに調子がいいとき、

母は自分でスプーンを持ち、口に運ぶことがあります。

 

それを、すごく自然に、まだ、病気になる前の元気だったころのように、

なにげなく、やってのけるのです。

 

そのことをいつも思っているのか。。

「さじを持たないかん」。

ベッドに寝ているときには、そんな用事はおこらないけれど。

 

なんか、ちょっと切なくなりました。