今から5〜6年前、母が76歳のころに、
通院していた医院に紹介された脳神経外科で、脳のCT・MRIを撮って診察してもらい、
「進行性核上性麻痺」との診断を受けました。
進行していく難病ということで、父から聞いた時は、愕然としました。
母の体調が悪くなり始めてから、その診断を受けるまでには、数年かかりました。
最初の変調は70代前半。
腰をいたがる母は整形外科に行き、脊柱管狭窄症と言われていました。
何箇所かの背骨の軟骨がすり減ったせいで
歩いたり動いたりしづらくなっている、と聞いていました。
そして、背中や腰の痛みのせいか、転ぶことも多くなり、
一度転ぶと痛みが治まるまで、しばらくじっとしていないといけなくて、
その間にストレスがたまっている、とも父は言っていました。
そこに、夜に眠れないという睡眠障害が加わり、ノイローゼっぽくなっていたそうで、
母自ら、入院治療を望み、精神科に入院することに。
そこで投薬治療を受けました。
3ヶ月ほどで、眠れないという状態は改善され退院できることになったのですが、
そのころには、歩行がさらにしづらくなっていて、動作もゆっくりになっていました。
退院後は、自宅で父による介護の日々がスタート。
入院していた精神科に通院していましたが、そこでは、
睡眠障害をうつ的な症状と捉えてあり、また、
緩慢な動作からパーキンソン的な症状もある、と言われていました。
あるときのCT検査で、それまでは誰にでも多少はあるといわれていた
脳の萎縮を問題視され、脳神経外科を紹介されて
そこで受けた診断が、「進行性核上性麻痺」ということだったのです。