母は、中学の同級生たちと、こぶし会という会をつくり、定期的に集まりをひらいていました。
こぶしの花のことは、母のその会の名で、知りました。
その花が、今満開です。
ホームに来る道沿いにあり、母に見せたいと思っていました。
きょうはおだやかそうに見える母。
こぶしの咲く木のところまで、散歩に行こう。
その場所は公園で、そこへはいつものルートの倍の距離がありました。
そこへ向かいながら、きょう、母は「帰ろう」と一度もいいません。
無事、こぶしの咲く木のある公園へ到着。
真っ白な花びらです。
こぶしの木の脇にあるベンチそばで少し休憩です。
公園のブランコで、3歳ぐらいの女の子とお母さんと遊んでいるのを、
母としばらく見ていました。
「そろそろ行こうか」
結局、1時間近く外にいることができ、やっと満足のいく散歩らしい散歩ができました。