母の好きな食材のひとつが、タケノコ。
生まれ育ったのはいなかの農家だったので、旬の食べものに恵まれ、なかでも
タケノコは、母のいる山でたくさん育ち、春には食卓によく出てきたそう。
”母(母のお母さん)が作るタケノコごはん、タケノコずしがおいしかっちゃん”と、
よく言っていました。
タケノコの旬はもうとっくに過ぎてしまったけれど、破竹を直売所で見つけたので、
買って帰り、父に鶏ももと一緒に甘辛煮付けにしてもらいました。
(父のほうが、私より煮物は上手)
きょうはそのおかずに、父が用意した重湯と、私が持ってきた味噌汁と揃い、
汁のみだけれど、りっぱな和風の定食のようなメニュー。
食べものが3品あるという贅沢!母には久々です。
母は、まず、重湯をスプーンで2杯。
塩加減もよかったらしく、思わず「おいしい」の一言が。
そして、本日のメイン、タケノコと鶏ももの煮付けの汁に。
ここでも「おいしい」のことばが母の口から出てきて、スプーンで3杯、
続けざまに飲み干しました。
けれどさすがに、味が濃かったようで、次にまた重湯、そして味噌汁と、
合計7〜8杯、スプーンで飲みました。
今までになく、量をたくさんとったためか、咳をして痰も出始めました。
これはいかん!
父と慌てて、看護師さんを呼んで、痰を吸引してもらいました。
その後、落ち着いたのでホッとしたところです。
母の食へのトライは、一歩進んだのか、それとも父と私の自己満足か。
どちらか分からないけれど、きょうはとにかくうれしかったです。